祖母の宝石箱に憧れて
幼い頃から鉱物好きだった土田里彩子さん。
「祖母の家に泊まりに行って宝石箱の中の一つひとつを、これは何の石、これは誰にもらったジュエリーと話を聞くのが楽しく、落ちている綺麗な石を拾うのが好きな子どもでした。中学の頃初めてミネラルショーに行き、鉱物収集を始めました」。
高校卒業後、日本を代表する宝飾産業の街、山梨県甲府市にある日本で唯一の公立の宝飾専門学校、山梨県立宝石美術専門学校へ。「宝石研磨の設備が整っている学校は少ないので、ジュエリー製作だけでなく研磨も学べるのも魅力でした。入学した時は鉱物に触れられることが嬉しかったのですが、ものづくりが楽しく、だんだん彫金に興味を持つようになりました。卒業後はジュエリーの製作に携わっていきたいと考えています」。
三年間住んでみて、山梨の印象は?
「山梨は暑いです(笑)。でも学校から見える富士山が美しいですよ」。
現在も鉱物収集は続けているそう。
「コレクションしている鉱物とジュエリーに使う宝石は分けて考えていますが、いつかお気に入りの石でジュエリーを作ることができたら、それも面白そうですね」。
楽しみながら挑戦した技能五輪
2025年は、前年に2位だった技能五輪全国大会に再び挑戦、見事1位に輝いた。
「技能検定で2級を取った際に技能五輪の存在を知り、昨年銀メダルをいただけたので、今年は金を目指して挑戦しました。自分で図面を読み取らなければならないのが一番難しいです。あとは時間配分ですね」。
夏休みの間も学校のサポートを受けて9時から5時まで、多い日は一日12時間も、本番でスムーズに手が動くよう練習を重ねた。
「去年から効率化は意識していましたが今回は精度への意識もさらに高めるためミスを最小限にし、一回で確実に作業することを心掛けました。当日は緊張はしましたが、落ち着いて楽しく、いつも通りのパフォーマンスを出せたことが良かったと思います」。
卒業後は日本を代表するジュエリーブランドの工房への就職も決まっている。これから技能五輪に挑戦する人へのアドバイスは?
「ものづくりや細かい作業が好きだったら、ぜひ挑戦してほしいです。課題の図面から良いものが生まれていく過程も楽しいですし、完成したときの喜びは唯一無二なので」。
(写真)ろう付の作業。「一つ一つの作業に地道に取り組んで、コンセプトと作りたいものが一致したときには、いいものができたと言う達成感があります」。



















