石のはずれ(落ち)は商品に起因するものの中で、最も多く見られる事例です。石落ちの商品の原因としては次のようなことが考えられます。
- 石に対して均等に爪留めされていない
- 石に対して爪の大きさが十分でなく、また数も足りない
- デザイン優先で爪がひ弱い
- 繊細な爪で、使用により爪がやせ細ると留める力がなくなる
- 爪留めが雑で、宝石がしっかり留まっていない
- サイズ直しをして爪が浮いている
- 枠と石がアンバランス(既成枠を用いる場合、しばしば見られます)
不注意な取り扱いとしては、無造作な扱い、乱暴な扱い、無意識にぶつける、引っ掛ける、車の運転、満員電車で吊り革を掴む、ピアノの演奏、園芸などの瞬間的に強い力が働く作業、ゆるくても明らかに継続的に振動を与えるような動作などです。購入時には中石の品質だけでなく、枠、台座、爪留めの善し悪しにこだわってください。
- 石が入っている指輪は、日常使いをしないようにしてください。特にデリケートな細工のものは、石を紛失しないまでも割ったり、汚したりすることがあります。一文字、エタニティー(全周同一サイズの石が入っている)、ハーフエタニティー(半周同一サイズ)はウェディングバンドの延長線上で、つい四六時中嵌めていることが多いと思いますが、これは危険なことです。
- 1年に1回は専門店、購入店で点検して貰いましょう。いくらしっかりした作りでも長年の使用で爪がやせたり、緩んだりします。メレ(細かい石)が沢山ついたものはなおさらです。定期的な点検が事故を防ぎます。
- 石が少しでも緩んでいると思われたら直ぐに店に持って行きましょう。ゆるい振動でも長く続くと徐々に爪がゆるみます。
- 購入時に店で使用上の注意をよく確認してください。