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お知らせ

JJAお客様相談室 2011年度の相談概要

【相談概要】

 

・2011年度 JJAお客様相談室、全相談件数は363件。昨年度比ほぼ横ばいでした。
・ジュエリーの素材の表示や説明に関する相談が引き続き多く寄せられています。
・一般消費者、消費生活センター相談員、センターから紹介された消費者からの相談は合わせて193件。全体の53.2%を占め、14. 2%の増加となっています。
・ジュエリーのネット販売でのトラブルに関する相談が31件で昨年度とほぼ同数です。
・リフォームのトラブル相談は32件で対前年度比62.7%と減少しました。
・業者からの相談では、ジュエリーの素材やPL関連の相談が増えています。

 


 

 

■ジュエリー素材の表示や説明について

 

「宝石・貴金属の表示や説明についての相談」が多く寄せられています。消費者や消費生活センターからは、例えば、「30万円で購入した2ctのルビーをサイズ直しをしようとしたら、『品質の悪い鉛含浸ルビーなのでリフォーム出来ません』と言われました。」「プラチナという説明を受けて購入したネックレスを調べたら、ホワイトゴールドでした。」「K18と刻印のあるルビーのネックレスを買い取りに出したら、『真鍮に金メッキした製品でルビーも、ただのガラスなので買い取れない』と言われました。」等々。一方、業者からも「宝石・貴金属の表示や説明について」、正しい宝石名や貴金属の金性などを問う相談が多く寄せられています。ここ数年、業者が自ら正しい表示や説明を積極的に行なう姿勢が見られます。

 

 

■通販に関するトラブル相談

 

通販に関する相談では、消費者が「画像と実物の違い」や「商品の誤認表示・誤認説明」について相談を寄せています。
例えば、「シルバーにロジウムコーティングした製品をプラチナ仕上げと表示していたが、この表示は正しいですか?」「ネットでハートシェープ、32万円のダイヤモンドネックレスを購入しましたが、画像と実物の作りが違うので返品しようとしたら、『注文生産なので返品できない。作り直すことは出来るが強度は保証出来ない』と言われました。」「通販で金張りの製品をK18と表示しているが良いのでしょうか?」「TV通販で『バターリア鉱山産最高級のパライバトルマリン』と言って販売していましたが、鑑定したら、パライバトルマリンでは無いと言われました。ハーキマーダイヤモンドというのもありました。ジュエリーの通販の表示や説明には、いつも不信感をいだいています。」等々。ジュエリーの販売チャネル別小売り市場では通販が伸びていますが、通販では画像と実物の違いなど問題が起りやすいので、誤認表示や誤認説明にならないように配慮することが大切です。

 

 

■販売方法、悪質商法に関する相談

 

人に関する相談の中には接客の他、「販売方法の問題や悪質商法などについて」の相談が含まれます。キャッチセールス、アポイントメントセールスなど悪質商法のほか、ミクシーなどを通じて知り合い、恋愛感情を利用して詐欺的販売をするケースも見られました。また、店舗に呼び出し、買うまで帰れない雰囲気で長時間勧誘をしたり、強引な販売で消費者が自己破産に至っているケースも見られます。このような販売では、高齢者や母子家庭、若年層などがターゲットにされることが多く、消費生活センターからも問題視されています。

 

 

■リフォームについての相談

 

リフォームの相談は32件で対前年度比62.7%と減少しています。リフォームブームが少し落ち着いたようですが、買取りの方にシフトしたことも考えられます。具体的には「リフォーム後、短期間で石が落ちました。」「預けた時、傷は無かったのに、リフォームで宝石にキズをつけられました。」等の相談があります。何処でキズが付いたのかが争われ、解決が付かないことが多いので、お品をお預かりする際には、両者で商品の確認の書面を交わし、出来上がり後の検品の徹底を行なうことも大切です。
リフォーム業者の技術が未熟なケースもありますので、リフォーム後の短期間での石落ちに関しては保険などで対処する事も必要になってくると思われます。

 

 

■PL関連の相談

 

「PL関連」では、貴金属の皮膚アレルギーについての相談が殆どを占めています。
ニッケルばかりでなく、プラチナなどで皮膚アレルギーを起したケースも報告されています。また、ジュエリーに含まれる有害金属(ニッケル、コバルト、鉛、水銀、カドミウムなど)の規制等について業者からの質問が増えています。ジュエリーに含まれる有害金属を極力排除していこうとするメーカーの姿勢が見えるようになりました。ジュエリーにも安心・安全を求める消費者の意向が反映されてきているものと思われます。

 

 

■貴金属の買取りに関する相談

 

「貴金属の売却(買取り)について」は訪問買取りの他、店頭での買取りでも「査定内容を知らせてくれず、重さも計らず安く買取られました。翌日返して欲しいと言ったら、『もうお店には無い、溶かして流通させてしまった。』と言われ、不信感でいっぱいです。」といった相談もあります。
売却については、前年度から問題になっている「貴金属の訪問買取り」に関する問い合わせが引き続き寄せられています。例えば、「『テレホンカードはありませんか?』と言って家に入り込み、貴金属を出させて二束三文で買取っていきました。返してもらおうと思いましたが、業者の連絡先も何も分からず連絡がつきません。」「『被災地に医療機器用の金属が足りないので、貴金属を集めている』と言って、貴金属を出させ、一山千円で買取っていきました。」「一人暮らしの高齢者を狙って、男二人が強引に家に上がりこみ、『貴金属が無い。』と言うと、勝手にタンスの中をあさっていました。」等、悪質な訪問買取りの相談が入っています。消費者庁の統計でも全国の消費生活センターに寄せられた相談は、今年度(2月末までの統計)で3,556件となっています。消費者庁では「訪問買取りに関する研究会」を約1年かけて行い、研究会の過程ではJJAも業界団体としての意見を述べ、悪質訪問買取りの規制に尽力しました。研究会参加に先立ち、JJAの会員にアンケートを取ったところ、業として訪問買取りを行なっている事業者は居ませんでした。お客様から招請のあった場合のみ買取りを行なっている業者も2.3%に留まりました。ジュエリー協会では「訪問買取り原則禁止」を要望しましたが、本年3月、『特定商取引法での規制』が閣議決定されています。
このように、「貴金属の訪問買取りについて」の規制は行なわれましたが、「店頭で行なわれている買取り」についても消費生活センターや消費者から相談が寄せられています。
今後は、店頭での買取りに関しても、消費者信頼を念頭に置くことが益々必要となってくるでしょう。

 

 

【お問い合わせ先】
一般社団法人 日本ジュエリー協会 お客様相談室
TEL:03-6423-7415 FAX:03-3839-6599

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