fbpx

お知らせ

カラットの使い分け
-カラットは金の品位と宝石の重さに使われていますが、間違えやすいのになぜ同じ言葉が使われているのですか。-

金のカラットは品位を表し、宝石のカラットは重さを表します。まったく違う用途になぜ同じ言葉が用いられているのでしょう。
誰もが、不思議に思うことですね。実はこの語源は同じところにあります。

貴金属は、ISO9202(*)、JIS-H6309(*)によって品位(純度)を千分率(‰)で表すことになっていますが、金は24分率を利用し、カラット(Karat) の略号のKを用いてK18やK14などと表す習慣があります。
※ISO9202は貴金属の品位を定めた国際規格。
※JIS-H6309はISO9202に準拠して1997年(平成9年)に制定された。

このような金合金独特の24分率表示をカラット表示といい、例えば18Kは、英語でエイティーンカラットといいます。
また、ダイヤモンドなど宝石の重さの単位にもカラット(carat)を用います。1ct(カラット)を0.2gとすることが、1907年の国際度量衡総会で決定されました。それまでの単位を、オールドカラットといい、各国で少しずつ違っていました。
古代から中世の中近東、地中海岸、ヨーロッパでの金や宝石の取引に、はかりの分銅としていなご豆(カロブ:carob)が用いられていました。この豆は、成熟するとほぼ0.2gの重さになることから利用されたと言われています。

しかし、本当の理由は別にあると回答者は考えています。宝石の場合は、いなご豆と1カロブあたり4個のグレーン(*)という植物の実が分銅として使われました。金や銀は、いなご豆24個の重さが取引単位として用いられ、金合金の場合は24分のいくつが金で、残りが他の金属であるという表し方をしたと考えられます。これが現在の品位を表す方法に繋がってきました。
※1カラットの4分の1の単位で0.25ct。いなご豆と同様に穀物(麦らしい)が1グレーンとして用いられる。

いなご豆の2つの使い方が、金の品位のカラットと宝石の重さのカラットのそれぞれに繋がりました。ですから、同じ泉から湧き出したつめたい水と、暖めた湯のように、本質は同じことといえます。

PAGETOP